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2016年7月 6日 (水)

祇園囃子



こんにちは。
例年暑い暑いとこちらのブログでも嘆いているサポート担当です。
7月6日時点で既に降参モードです。


7月2日、知り合いにお誘いいただき
祇園祭のお囃子のお稽古の見学に行かせていただきました。


わたくし、祇園祭の知識レベルは0に近しく
昔、山鉾巡行をなんとなく見た、程度・・・


手元の案内資料には、

「浴衣で回ろう二階囃子」
見学コース 菊水鉾→南観音山→北観音山
3カ所の会所で行われている二階囃子の様子を見、聞きして、
囃子の事、囃子手の事、会所の事など
普段は知ることの出来ない祇園祭の実際の姿を通して
祭りの意義とまちづくりを考える機会にしましょう。



と説明して下さっているのですが
祇園祭とはなんぞや?山鉾のなんたるかをわかっていない私は
何回読んでも理解ができない。


そして主催は明倫まちづくり委員会というところで
参加費は無料。


普段は見ることの出来ないお稽古風景を見ることが出来るよと聞いていた私。
すっかり世間擦れしてしまっている35歳の私。
なぜ、無料でこのような会が催されているのか理解できず。


最初に主催の方が祇園祭の概要を改めて教えて下さいました。
(参加者のほとんどは京都の方でしたが)


7月1日から1ヶ月かけて行われる神事で山鉾巡行がとても有名ですが
メインは山鉾巡行の後に行われる八坂神社の氏子たちが担ぐ神輿渡御とのこと。


7月17日に八坂神社を出て町内を巡行して(神幸祭)
四条寺町にある御旅所で七日七夜留まわれ
7月24日に八坂神社に帰って行かれる(還幸祭)


八坂神社の御神霊が通られるので
その前に楽しげなお囃子で悪霊等をおびき寄せ退治し
道を清めるのが山鉾巡行



へーーーーーーー


きらびやかな山鉾を見せる/見るお祭りだと思っていたのですが
ものすごく納得しました!!


また、山鉾巡行でお囃子を奏でる高さが二階にあたるため
当日と同じ高さの二階に会所を設け
会によっては冷房なしで窓を放って当日と同じようにお稽古をするところもあるのだとか。
だから、二階囃子と呼ぶのだとか。


へーーーーーーー!


さて、早速町へ繰り出します。


集合時間だった7時前にはまだ明るさがあり普通に町の生活の音だったのが
説明後の7時半には少し暗くなりどこからかお囃子の音が聞こえてきます・・・


もう、この音と雰囲気だけでグッとくるものが。
予定通り、菊水鉾→南観音山→北観音山で見学へ。


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最初の菊水鉾の会所にて想像以上の音量・気迫に圧倒される


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お囃子は、太鼓、笛、鉦の三つで構成されます。


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これがあのコンチキチンの正体であると初めて知りました。
しかも鉦においては小中高生がメインでやっていることにビックリ。


各鉾にて大体30曲くらい受け継がれており場所や進み具合で選曲される。
菊水鉾では40曲以上あるとか。それをみんな覚えているらしい。


基本的にはその町内の子が希望やコネ(笑)で入会し、上は80代の方も。
入会した順で上下関係が築かれ先輩から後輩へ受け継がれる・・・


南観音山にて


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北観音山にて


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北観音山では今年新入り君が入会したこともあり
鉦の譜面を追いながらお稽古


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入会するためにはコネがいる、と聞いたとき
笑いが起こっていましたが


各会所でのお稽古風景をみていると
各鉾にて代々受け継がれてきたものをまた次世代に受け継ぐ責任を負っている、
町のみんなで守っている、育てている。


誰でも入会できますよ、なんて無責任なこと、そりゃ出来ない。


そこで初めて今回の会の趣旨にあった[祭りの意義とまちづくりを考える]の意味を理解しました。
無料でこのような会を開いてくださっている意味も理解出来ました。


菊水鉾で説明して下さった方が
太鼓と鉦の拍と、笛の拍は微妙にずれているんです、
私はそれが、いつまでもこのお囃子を聴いていたくなる所以ではないかと思っています、と。


素人の私には拍のズレはわかりませんでしたが
遠くから聞こえてくるお囃子の音に後ろ髪ひかれながら
大事にしている物が沢山あるこの町の人達を強烈に羨ましく思ったのでした。


今月また京都に行く予定があるのでゆっくり楽しみたいと思います。


皆様も是非、7月に京都を訪れる機会がありましたら
お囃子の聞こえてくる夜の町を
ゆっくりとそぞろ歩きをしてみて下さいませ♪